朝、目覚めたときの一瞬。全身を伸ばして、新しい一日を迎える準備をします。その時、突然の痛みが足に走ります。それは「こむら返り」と呼ばれる現象で、多くの人が一度は経験したことがあるでしょう。しかし、もし片足だけに頻繁にこむら返りが起こる場合、それはただの筋肉疲労や水分不足以上の問題が関与している可能性があります。
運動を始めてからは、朝の目覚めは悪くなく、体がだるくて起き上がれない感覚はほとんどありません。
ただ最近、朝、目覚てめ起き上がる前に、布団の上で全身を伸ばすと、突然の鋭い痛みが左足のふくらはぎに走り、痛みで全身が硬直してしったように動けなくなることがありました。いわゆる「こむら返り」です。こむら返りとは、筋肉が突然痙攣して強い痛みを引き起こす現象で、多くの人が一度は経験したことがあるでしょう。この痛みは通常数分間続き、その間は筋肉が硬直し、自由に動けなくなります。
そのため朝布団から起きる前に全身を伸ばすことを止めたのですが、起き上がると左足のふくらはぎにこむら返り後に残る痛みを感じるようになりました。眠っている時や朝の寝起きにこむら返りになった記憶もないのですが、左足のふくらはぎに痛みを感じています。
一般的に、こむら返りの原因としては、筋肉の疲労、水分不足、電解質のバランス崩壊が挙げられます。運動後に十分な水分補給をしなかったり、カリウムやマグネシウムが不足していると、筋肉が正常に機能しなくなることがあります。しかし、もし左足または右足の片足だけに頻繁にこむら返りが起こる場合、それはただの筋肉疲労や水分不足ではなく、違う問題が関与している可能性があるみたいです。
特に右足または左足の片足だけに起こるこむら返りについて、50代の体の老化に気を使い始めたおっさんの立場から自由に考察したいと思います。
左足(または右足)の片足だけに起こるこむら返りの原因
こむら返りは筋肉の異常収縮が原因ですが、片足だけに集中する場合、その原因は単純な筋肉疲労や水分不足とは異なる可能性があります。実際に、片足だけに起こるこむら返りの背後には、腰部脊柱管狭窄症という深刻な問題が潜んでいることがあるようなんです。
腰部脊柱管狭窄症とは、腰椎の脊柱管が狭くなることで、脊髄や神経根が圧迫される状態を指します。この圧迫により、下肢に向かう神経が障害を受けるため、特定の筋肉が痙攣を起こしやすくなるのです。
脛骨神経が圧迫されると、その神経が支配している下腿三頭筋が正常に機能しなくなります。脛骨神経は、ふくらはぎの筋肉である下腿三頭筋を支配しており、この神経が圧迫されることで筋肉の制御が失われ、異常収縮が起こります。これがこむら返りの直接的な原因です。腰部脊柱管狭窄症による脛骨神経の圧迫が続くと、筋肉は常に緊張状態に置かれ、結果としてこむら返りが発生しやすくなります。
腰部脊柱管狭窄症は主に高齢者に多く見られ、50歳以上の約8%の人が影響を受けていると言われています。症状としては、歩行時や立位時に下肢に痛みやしびれが生じ、休息を取ると改善するのが特徴です。また、長時間座っていると痛みが増すこともあります。
今回の自分自身に起こっているこむら返りが左足にだけ起こり、毎朝左足にだけこむら返りした後の痛みがあることについて、この腰部脊柱管狭窄症の可能性を考えています。
就寝中の姿勢とこむら返りの関連性
さらに調べてみると、就寝中の姿勢がこむら返りの発生に関与しているのではないかということが分かりました。特に、寝ている間の姿勢や骨盤の位置が重要な要因となるようです。左足だけにこむら返りが起こる場合、以下のような姿勢が原因と考えられます。
- 骨盤の右傾斜:日常、足を組んで座っていたり、立っている時に片足のみに体重をかけるような姿勢でいると、右側に体が傾斜し、骨盤の左が高く傾く傾向があります。このような姿勢だけでもは、腰椎に不均一な負荷をかけ、神経を圧迫するリスクを高めます。
- 骨盤の位置異常:骨盤の左側が高く右側が低い状態で、左下横向きの姿勢で眠ることが多い場合、このような姿勢が続くと、左下横向きの姿勢で寝ているので背骨は左に曲がっているのですが、骨盤の左側が高くなっているので、腰の部分で骨盤と背骨が当たることで、腰椎のバランスが崩れ、特に左側の脛骨神経が圧迫されやすくなります。
- 下部腰椎の位置異常:結果として、脛骨神経が圧迫されることになり、この神経圧迫が、左足の下腿三頭筋の制御を狂わせて、こむら返りを引き起こしているのではないかと考えています。
そもそも立ち姿勢が悪くてどちらかの足に重心が乗っていたり、座り姿勢が右や左に曲がっていたりすると、骨盤の左右の高さが変わってしまい、背骨も曲がってしまいます。
これらの姿勢による骨盤と背骨のゆがみを持っていて、長時間同じ姿勢で眠る習慣がある人にとっては、こむら返りのリスクを高めることになります。統計によれば、成人の約30%が夜間に特定の姿勢を取り続ける傾向があり、そのうちの20%が慢性的な腰痛を訴えています。このようなデータからも、寝姿勢とこむら返りの関連性が見て取れます。
腰部脊柱管狭窄症と神経圧迫
腰部脊柱管狭窄症は、腰椎の脊柱管が狭くなることで、脊髄や神経根が圧迫される状態です。この圧迫により、神経が正常に機能しなくなり、痛みやしびれ、筋力低下が生じます。
特に下肢に向かう神経が圧迫されると、こむら返りの原因となることが多いようです。
腰部脊柱管狭窄症の原因としては、加齢による脊椎の変性が主な要因らしく、症状としては、椎間板の変性、骨棘の形成、靭帯の肥厚などが挙げられます。これらの変化が脊柱管を狭め、神経を圧迫するようです。腰部脊柱管狭窄症は、長時間歩行や立位時に症状が悪化することが多く、日常生活に大きな影響を与え、特に男性に多く見られるようで、50歳以上の約8%の人がこの病態に悩まされていることからも、普段からの姿勢には気を付けたいと思います。
まとめ
こむら返りが片足だけに集中して起こる場合、その原因は単なる筋肉の疲労や水分不足にとどまらず、腰部脊柱管狭窄症のような深刻な問題が背後にある可能性がありそうです。特に朝方にこむら返りのような痛みを感じる場合は、寝床での姿勢や骨盤の位置が大きく影響しているかもしれません。普段からの姿勢や睡眠環境を見直すことが、こむら返りを含め腰部脊柱管狭窄症の予防に役立つかもしれません。
何かできることがあるのであれば、まずは寝る前にストレッチを行い、筋肉の緊張をほぐすことと思います。また、水分補給を怠らず、電解質バランスを保つことも重要です。これで、こむら返りが頻繁に片足だけに起こる場合は、専門医に相談し、適切な診断と治療を受けることが大切です。統計によれば、腰部脊柱管狭窄症の早期診断と治療により、症状の改善率は約70%に達するというデータもあるので、もうちょっと症状が酷くなれば医者に行こうと考えています。