閉塞感を抱える仕事から脱却したい人へ。自分がサービスエンジニアで転職している理由とは

現在勤めている会社を辞めていく社員のうち、20代後半から30代前半の営業職が多い気がしています。
辞めた社員の中である程度気心しれる人から話を訊くと、仕事に対するやりがいを感じることができないことを主な理由に挙げます。
自分の実力を発揮できる会社が他にもっとあるんじゃないかという漠然とした理由もありましたが、悪く言ってしまえば、このコロナ禍で多くの客先から「訪問を控えてくれ」と言われ、顧客のところに訪問することができないのでコミュニケーションをとることもできず、自宅で黙々と資料を読んだりしている日々を過ごしているだけでは、仕事に閉塞感を感じて、隣の会社の芝が青く見えているのかもしれません。
訊いた範囲では転職先は同業界でした。顧客の職種は同じなので隣の芝に行っても同じ事になるかも知れないのにね。

自分自身の転職歴を振り返ってみて

さて、自分が転職した時の理由はどうなのかといえば、主な仕事内容は施設で使用している装置の修理業務が多く、どちらかといえば顧客に要望されて施設へ訪問することが多いです。

このコロナ禍でも比較的施設から要望されて訪問することができています。また、自分の現状を分析して、40代後半という年齢もあり、今の時期にあえて転職を選択する気持ちにもなれません。

転職する社会人の多くはステップアップという理由で会社を辞める人が多いのかもしれませんが、一説によると、最初に就いた職種(営業やエンジニアなど)のスキルを生かした異業種へ転職した方がスキルアップや給料アップに繋がるとも言われています。

転職しても同じ職種を選んでいた理由に気が付いた

自分自身が続けている職種は、サービスエンジニアと呼ばれる顧客先に収められた装置の修理業務のため、機械が主な相手となりますが、業界としては家電や航空、医療機器などになります。
自分自身が転職をする時に思っていたのは、同じ業界・職種で転職をした方が次の会社にも入社しやすいと思っていたので、同じ業界の違う会社へ転職していました。
じゃあ、職種を何でサービスエンジニアやフィールドエンジニアにしていたんだろうと考えた時に、「機械を触るのが好き」というのが主な理由となり、「コレ」といったものがあったわけではありませんでしたが、先日とあるトーク番組を見ていた時に、あるアーティストの方の発言で、自分の中で腑に落ちるものができました。
その発言が以下です。
「自分が楽でやっているんだけど、すごい返りが多いのが自分に向いている仕事(やり方)なじゃないかなって思う。」
修理の仕事って、最初はその機械の性能や動きを覚えて、過去に発生した故障を覚えて、その対策や修理方法を知るということがとても大変だと思っているんですが、そういった経験を徐々に積んで身に付けていくと、多くの修理が過去に経験したものになります。
当然ですよね。人に依るとは思いますが、経験を重ねると初めて経験するトラブルや故障内容でも、過去の経験からのひらめきのような解決策や対応策を思いついたりすることもできるようになります。

「楽でやってる」を考えてみた

実は過去に経験したことのある修理で比較的簡単に治すことができたとしても、顧客はそのことを知らないわけですから、早く直したことをとても感謝します。

サービスエンジニアのスキルは、勤務年数が増えれば増えるほど、経験する故障内容や修理経験も増えるので、自分が苦労する量は徐々に減っていくのに対して、修理作業が終わるまでの時間は短くなり、作業の質も上がって顧客対応の効率性も上がっていきます。

これを続けることで、顧客に「あの担当者であれば修理を確実にしてもらえる。」と印象付けることもできます。

万が一修理が出来なかったとしても、「よっぽど困難な故障だったのかもしれない。」と思ってくれるようにすることもできます。

どんな仕事でも同じだと思いますが、最初の数年間は色んな面で苦労することが多いと思います。

経験を重ね、その経験をうまく使うことができるようになり、ある程度楽になったにも関わらず逆にお客から感謝される機会が増えることを無意識に感じていて、この職種を選んでいたのかもしれません。