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あなたの周りに増えている完璧主義者は、教育と社会のプレッシャーに負けた犠牲者なのかもしれない

完璧主義者の周囲 マイライフ

皆さんは、自分自身を完璧主義者だと思いますか?

また、自分自身の周りの人で完璧主義者と感じる人は何割ぐらいいますか?

完璧主義者と感じる人の割合が以前と比べて増えてきたような印象はありますか?

すでに、海外では若者の間で完璧主義が増加しているという報告があります。

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完璧主義に関する調査

トーマス・カラン博士とアンドリュー・ヒル博士は、1989年から2016年にかけてアメリカ人、カナダ人、イギリス人の大学生41,641人を対象に完璧主義に関する調査を行い、その結果、「自己志向型」は10%、「社会規定型」は33%、「他者志向型」は16%の増加を見せたことがわかりました。
彼らは完璧主義の増加を教育へのプレッシャーや能力主義の台頭など複数の要因によるものと考え、これが若者の非現実的な期待やソーシャルメディア利用を通じたプレッシャーにつながり、心の健康問題を引き起こしている可能性があると指摘しています。

なぜ、ミレニアム世代に完璧主義が広がっているのか | Hello, Coaching!

日本でも完璧主義者が増加していることは想像できます。

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完璧主義者の型

悩む完璧主義者

完璧主義者の「自己志向型」「社会規定型」「他者志向型」の違いは何でしょうか?

自己志向型完璧主義者(Self-Oriented Perfectionism):

自己志向型完璧主義者の特徴として、自分自身に対して非常に高い基準を設定し、その基準を達成するために努力します。

自己改善や自己達成を重視し、自分が完璧であることを目指します。

そのため、 目標を達成するために努力し続け、失敗を許さない。自己批判が強く、常に自己評価が厳しいです。

社会規定型完璧主義者(Socially Prescribed Perfectionism):

社会規定型完璧主義者の特徴として、 他者からの期待や評価を過剰に感じ取り、それに応えようとするタイプです。

他人が自分に対して高い基準を持っていると信じ、それを達成しようとします。

そのため、他人からの評価や期待に敏感で、そのプレッシャーに苦しむことが多いです。

周囲の期待に応えられないと感じると、ストレスや不安を感じやすいです。

他者志向型完璧主義者(Other-Oriented Perfectionism):

他者志向型完璧主義者の特徴として、他人に対して非現実的な高い基準を要求し、他者がその基準に達することを期待します。

他人の行動や成果に対して厳しい評価を下すことが多いです。そのため、他人に対して批判的で、他人が自分の期待に応えられないと苛立つ。

他者の失敗や欠点を強く指摘する傾向があります。

自分自身は、自己志向型が強いかもしれません。

そして自滅しています。自滅してるってことは完璧主義ではないのかもしれません。

単にこだわりが強い人ってことかもしれません。

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社会全体の価値観の変化

パソコンを見ながら悩むサラリーマン

大学生ですら最も増加している完璧主義が「社会規定型」というのであれば、社会人、特にサラリーマンと呼ばれる会社人になろうものなら社会規定型完璧主義者が感じるプレッシャーに常にさらされることになると考えています。

それは、多くの会社で行われている「成果主義による人事管理」だと思います。

成果主義の問題点

成果主義とは、社員の業績や成果に基づいて評価や報酬を決める方法です。

これは、一見公正で効果的に思われるかもしれませんが、実際にはさまざまな問題を引き起こすことがあります。

まず、成果主義は短期的な成果に重点を置く傾向があります。

そのため、社員は長期的な視点を持たずに目先の成果を追い求めるようになり、ストレスやプレッシャーが増加します。

特に、完璧主義者にとっては、毎回完璧な結果を出さなければならないという強迫観念に駆られ、心身のバランスを崩す原因となるのです。

 

さらに、成果主義は個人の業績を重視するため、チームワークや協力関係が疎かになることもあります。

社員が自分の成果を上げることに必死になり、他人と協力することを避ける傾向が強まります。

これにより、職場の雰囲気が悪化し、長期的には会社全体のパフォーマンスに悪影響を及ぼすこともあります。

 

教育や仕事の場面で、他人と比較される機会が増え、自分も他人と同じように、あるいはそれ以上に完璧を目指さなければならないと多くの人が感じるような競争が激化して社会全体をおおってしまっているのではないかと思います。

このような環境では、失敗を恐れるあまり、チャレンジすることを避けるようになる人も出てきます。

これは本来の完璧主義とは違い、失敗を恐れるがゆえの完璧主義と言えるのではないでしょうか。

完璧主義を増やさないための対策

成果主義による人事管理が引き起こす問題に関しては、既に認識されているので解決するためのいくつかの対策が考えられています。

主として、評価基準を多様化し、短期的な成果だけでなく、長期的な貢献やチームワークも評価するようにすることです。

これにより、社員がプレッシャーから解放され、より健康的な働き方を実現できると考えられています。

ですが、まだまだ数字による成果が評価されやすい傾向にあるのではないかと感じています。

 

企業が成功するには、バランスの取れた評価システムを導入し、社員が健康で幸福に働ける環境を整えることです。

成果主義による人事管理が完全に悪いわけではありませんが、それだけに頼ると、社員に過度のプレッシャーを与え、逆効果になることもあります。

また、会社全体でメンタルヘルスの重要性を認識し、サポート体制を整えることも大切です。

社員がストレスを感じたときに相談できる窓口を設けたり、メンタルヘルスの専門家を配置することで、社員が安心して働ける環境を整えることができます。

健全な働き方の実現

完璧主義者が増えることの背景には、社会全体の価値観の変化もあると考えます。

成功や成果だけが評価される風潮が強まる中で、自己肯定感を高めるためにも、他人との比較を避け、自分自身の価値を認めることが大切だと思います。

最後に、完璧主義者が増える傾向を抑えるためには、社会全体で失敗を許容する文化を育んでほしいです。

失敗を恐れずにチャレンジすることが評価される環境を作ることで、社員がより自由にアイデアを出し、創造性を発揮できるようになると思います。

これにより、完璧主義の弊害を減らし、より健全な働き方を実現できるのではないでしょうか?