今年から医療費控除に新しい制度が加わりました。セルフメディケーション税制というものです。最近話題になってきています。この制度は健康診断を受けている人が利用できます。
この新制度では検診を受けた証明書(結果通知書など)とともに、年間一万二千円を超える医療用から転用された医薬品(スイッチOTC 医薬品)を購入したレシートや領収書を提出すると、この一万二千円を超えた分が医療費控除の対象になります。
同税制を利用できる健康診断には、勤務先の定期検診のほか、人間ドック、自治体のがん検診、インフルエンザの予防接種なども含まれます。会社の定期検診を受けていれば条件は満たしていることになります。
OTC 医薬品とは?
OTC医薬品(一般用医薬品)とは、薬局・薬店・ドラッグストアなどで販売されている医薬品のことで、OTCとは、「Over The Counter:オーバー・ザ・カウンター」の略で、カウンター越しにお薬を販売するところから由来しています。
税制対象となる具体的な医薬品名は何?
OTC 医薬品と言われても分かりにくいと思いますが、
風邪薬では、エスタック、ルル、パブロン、ベンザブロックなどがあります。
鼻炎薬では、アレルビ、アレジオン、アルガード、アレグラなどがあります。
鎮痛剤では、イブ、ロキソニン、ナロンエース、ノーシンなどがあります。
胃腸薬では、KOWAのザ・ガード、キャベジン、パンシロン、セルベールなどがあります。
栄養剤では、アリナミンA、ユンケルB12アクティブα、アリナミンEXゴールド、キューピーコーワiプラスなどがあります。
目薬では、マイティアアルピタット、ロートクリア、マイティアアイテクトなどがあります。
スカルプケアのメンソレータムメディクイックもあります。
身近な医薬品がかなり含まれています。ただし、同じような名称の商品でも、セルフメディケーション税制の対象ではないものもありますので購入する場合は注意してください。
インターネットで購入する場合は、商品ページに「★セルフメディケーション税制対象商品」などと記載されていることが多いです。
従来の医療費控除にするべきか?
今年中に何らかの検診を受けた人が、年間一万二千円を超える OTC 医薬品を購入した場合は、来年の確定申告で医療費控除の申告ができます。生計が一緒の家族分であれば医薬品の購入費用を合算することができます。
医療費控除をする場合、これまでの従来の制度か新制度かの選択になります。従来の制度は、年間の医療費が10万円を超えるか所得の5%を超えなければ申告できませんでした。、新制度は年間一万二千円なので申告者が増えそうです。
自営業者や勤務先がない人達のように定期的健診を受けられない人は、自治体のがん検診などを利用する必要があります。自治体の検診は無料だったり低額です。ただし、申し込み期限があるのが一般的です。年間一万二千円を超えるOTC医薬品を購入しそうなご家庭は早めに検診を申し込みしたほうがそさそうです。
会社などの勤務先で検診を受ける人は、「セルフメディケーション税制対象商品」と記載されているレシートは大切に保管して、申告しましょう。