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胸の痛みに悩む自分が知った冠動脈の痙攣を調べる方法を紹介~負荷試験の仕組みとリスクを比較~

セルフメディケーション

20代の若い頃は、仕事や遊びの話題が仲間との会話の中心でした。最近は、健康やこれからの人生の話が増えてきたように感じていました。年齢を重ねると会話の内容が変わると聞いていましたが、まさにそれを実感しています。それに合わせてなのかだんだん体にガタが出てきたような気がしていて、ときどき不安になるようなことが体に出てきました。

学生時代や社会人になったばかりの若い頃の記憶に、友人の中には、何か特別なことを特にしていないのに、突然胸が痛くなったようで急に横になっていたり、ゆっくりと周囲を歩き回っているのがいました。そんな自分も1年か半年に1回程度、テレビを見ている時や本を読んでいる時、バイトで談笑している時に突然胸が痛くなって、10分から15分ぐらいすると急にその痛みが治まることがありました。

2022年5月追記

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健康診断で相談する程度では、原因はわからない

当時、自分自身で調べたり健康診断の問診の時に訊いたりしていましたが、

  • ”安静時狭心症”
  • ”冠動脈の痙攣による血流不足”
  • ”心臓の弁が正しく動かず、血液が少しだけ逆流している”

などのいろいろな説明を受けていました。

毎年受けていた健康診断の心電図で”不完全右脚ブロック”が必ず診断されていましたので、毎回問診票に「半年に1度ぐらい胸が痛む」と記載して医者との問診の際にも話をしていたのですが、

「とりあえず胸の痛みと不完全右脚ブロックとは関係がないだろう」

ということと、

「必要であれば医者にいってください」

と伝えられるのですが、そこからさらに、

「医者に行けば、原因はわかるのですか?」

と質問をしても、

「症状が出ていないとわからない」

とか、

「一度、24時間ホルダー心電図を付けてみてはどうですか?」

と薦められます。
ただ、

「24時間ホルダー心電図を着けているときに症状が出ないと原因はつきとめられないだろう」

と言われていたので、もっと酷くなって1日に1回程度症状が出ないと原因を見つけることはできないらしいです。

今の症状が軽い状態で医者に行こうとしているのは、早期発見早期治療を目指しているからです。症状が酷くなってから医者で診察して原因を見つけていては、手遅れになるかもしれないリスクもあると思うので、何とか早めに見つける方法はないものかと思っていました。

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半ば強制的に心臓の診断をする方法があることを知ったけど

今年の冬から春にかけて1ケ月に2回ほどそれほど強い痛みでは無いものの胸を締め付けられるような痛みが1時間以上続くことが2ケ月あったので、いよいよ危なくなってきたのではないかと危惧して循環器内科を専門としている開業医へ行くことにしました。

誰から聞いたのかは忘れましたが、開業医の場合、得意な分野順に科を表示させているらしいです。

家の近くにあった循環器内科に行くことにしました。ここの先生は、開業する前は近くの市立総合病院の救急医などを担当されていた経験を持たれていたそうで、救急といえば心臓関係で運ばれてくる人も多いだろうという想像のもと、ここのクリニックにいくことにしました。

問診票は、クリニックのホームページからダウンロードできるようになっていて、事前に症状と時期を細かくびっしりと記載しました。また、ここのクリニックの先生は、じっくりと話を訊いてくれて、穏やかな印象でした。

先生といろいろと話をした中で、痛みの頻度が多くないことなどから、可能性の一つとして、

「冠動脈の痙攣かもしれない」

と伝えられ、

「薬を使った負荷試験があるので受けてみますか?」

と提案を受けました。

「細いカテーテルを内腿や手首などの動脈から入れて心臓まで持って行き、kン動脈を痙攣させる薬を投与して、冠動脈が痙攣するかどうかを確認する試験がありますよ。冠動脈が痙攣しやすいのかどうかすぐにわかります。ただ、局所麻酔をするのと、動脈から入れるので血が止まるまでに時間がかかります。」

自分にとって初めての展開でしたし、内容が濃すぎて瞬時に判断することができませんでしたが、これまどと違って先に進めそうな内容でした。

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臨床的に冠攣縮を引き起こしやすい冠動脈であるかどうかを検討する方法 があった

冠攣縮とは、心臓表面の冠動脈が何らかの原因で異常な収縮をすることをいいます。
冠攣縮になると、冠動脈が完全に閉塞するか血管の中が狭くなる狭窄状態になってしまうため、心臓の筋肉に十分な血液がながれなくなることから、胸の痛みを感じる異型狭心症と呼ばれる症状になるそうです。臨床的に冠攣縮を引き起こしやすい冠動脈であるかどうかを検討する方法には、代表的なものとしてエルゴノビン負荷試験とアセチルコリン負荷試験があるそうです。

エルゴメトリン負荷テスト(エルゴメトリン負荷試験)
 冠動脈が狭くなる原因として動脈硬化のほかに、冠動脈が痙攣(けいれん)し動脈硬化と同様に狭くなる状態が一時的に起きる現象があり、これを「冠攣縮(かんれんしゅく)性狭心症:VSA」といいます。この病気の検査として、冠動脈造影中に行うエルゴメトリン負荷テスト(エルゴメトリン負荷試験)があります。この検査は、VSAを誘発させる薬剤(エルゴメトリン)を冠動脈に投与し、作為的にけいれんを誘発させます。エルゴメトリン負荷テストに陽性であった写真が下中央の写真で、一時的に血管が細くなり、血液の流れが悪くなっています。負荷後は直ちにニトロペン錠を舌下し、冠動脈を拡張させる薬剤を冠動脈内に直接投与し、血管の痙攣(けいれん)をとり除きます。いつもと同じ胸の症状が出現するかもしれませんが、一時的ですので心配はありません。
(倉敷中央病院 循環器内科のホームページより)

ただ、負荷試験は他にもあって、このエルゴノビン負荷試験は、アセチルコリン負荷試験に比べると危険性がやや高いということで、アセチルコリン負荷試験を行う施設もあるそうです。

アセチルコリン負荷試験
心臓の動脈に狭窄がないのに胸痛を訴えられる患者さんの中に血管が痙攣することによって症状がでる患者さんがいます。その疑いがあるときにはアセチルコリンという物質を直接冠動脈の中に投与して痙攣がおこらないかを検査します。この際には静脈よりペースメーカーのカテーテルを挿入しながら行います。
( 昭和大学藤が丘病院 循環器内科のホームページより)

注意しないといけないことは、アセチルコリン負荷試験は擬陽性が多いという報告もあり、セロトニン負荷試験などをおこなっている施設もあるそうです。

試験による薬によって酷い冠攣縮になってしまうかもしれないリスクを含めて、どの負荷試験を選ぶのかは、負荷試験を受ける時にその施設でじっくりと質問して判断しないと決められません。

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負荷試験の提案を受けたらビビッしまった

負荷試験の提案を受けて、内容には納得したものの

「手首の動脈からカテーテルを入れて先端を心臓まで持っていきます」

にビビッてしまいました。思わず

「とりあえず、様子を見ます」

と伝えてしまいました。ですが、ただ様子を見るだけでは、何の解決にもなりません。その時思い出したのが、母が使っていた携帯型心電計です。先生に、

「携帯型心電計を持ち歩いてもし痛くなった時にデータを取ったら診てもらえますか?」

と質問しました。先生は、

「そういったものを持っているのであれば、是非使った方が良いですよ。症状が出ている時の心電図を診ればある程度はわかると思います。」

と言葉をもらいました。

ここ数年使っていなかったので、電池交換を含めてメンテナンスして持ち歩くことにします。