子どもが悔しさに向き合う時の親の役割とは?児童クラブで子どもが悩んだ理不尽な実話をもとに解説

長女は小学校の高学年になり、放課後児童クラブで本人になりに理不尽と感じる事に出くわす機会が増えてきました。

高学年になれば自我がそれなりに出ますが、低学年から一緒に過ごしていた指導員にはなかなか意見が言えない状態でした。

当然ですが指導員も忙しいので、発言が一貫していることはありません。

指導員が言ったことを嫌々ならがらも守って行動していたのに、それを指導員から注意されたりするとストレスが爆発するようです。

最初は、文句を言う程度でしたが、それが積もり積もればある日感情が爆発するのが子どもです。

というか、大人でも社会生活や会社生活でも同じような体験はしますので、感情が爆発するのはわかります。

それはある日突然やってきました。

いつものようにドアを開けたら

高学年になってからは自分で放課後児童クラブから帰宅するようになりました。

いつもは玄関扉を開けると、元気よく「ただいまー!」と言いますし、嫌なことがあったときは黙って家に入ってきたりしました。

それがその日は玄関扉を開けると号泣しているではありませんか。

「何があったの?」と訊いても嗚咽していてまともに話すこともできません。

まずは落ち着くまで待って何があったのか訊きました。

気にしていたことが起こってしまいました。指導員の指示の元に行動していたのに後からそれについて叱られたようです。

前々からこれに類似した話は聞いていて「辞めたい。辞めたい。」と言われ続けていましたが、親の仕事上の都合で何とか通ってもらっていました。

親として、落ち着いた口調でゆっくりと何があったのか少しずつ質問しました。

長女本人としては、指導員から本人の価値観に反する理不尽な対応を受けたこと、それに対して何も言い返すことができなくて悶々としながら過ごしていたことなど悔しさが溢れていました。

ここからが親がするべき大切なことです

まだ子どもは涙を流すほどの悔しさの感情をどのようにしたらいいのかわからないと思います。

大人になれば同じような経験を積んで少しずつ処理ができるようになるのかもしれません。

ただもしかするとそれは自分達が子どもの時に向き合えるようにしてもらっていた、もしくはそういった環境であったからではないでしょうか?

もし娘が泣いて帰ってきても忙しかったら「くよくよするな」で済ましていたと思います。

それでは子どもは自分自身の感情を整理することが出来ず、ざっくりと嫌なモノと程度で捉えるようにしかできなくなり、これが繰り返されながら成長したときに、ちょっとしたことでもすぐに最大の嫌悪に感じて、いわゆるキレやすい人になってしまうようなことになりかねません。

親の自分が感情に上手く向き合えていないことに気が付けたから

親である自分は、自分自身がいわゆる怒りやすいことに気がつけていました。

その昔は、自分を怒らせる周りが悪いと思っていました。(とわいえ未だ完全に抜けられてはいません)

怒りやすいことで良い事はありません。世間からも社会からも友人関係からも孤立するだけです。

悔しさや嫉妬に上手く向き合えずそれを怒りに変えてしまっていました。

その怒りを正当化する理由を探して誤魔化していました。

親の自分と同じになってほしくない

自分なりにアンガーマネジメントを学んでいたので、子どもに対してできることをしました。(もし自分が子どものときに同じことを受けていたら少しは違っていたかもしれないと感じた部分です)

  • 気持ちを受け止めて言い分を聴き、その気持ちをタグ付けする。
    「指導員から〇〇って言われたときはどう思った?」など質問して、子どもの気持ちに同調し「それは悔しいよね。」など気持ちにネーミングタグを付けました。
  • 何をしたいのか明確にする。
    「指導員から〇〇って言われて悔しいのはわかったから、これについてどうしたい?」など子どもの感情を受け止めて、どう行動したいのか訊きました。そしてそのための方向をいっしょに考えました。とわいえ現実は、
    親:「悔しいのはわかったから、これについてどうしたい?」
    子ども:「〇〇って言われたくない」
    親:「どうしたら〇〇って言われないようにできると思う?」
    子ども:「・・・わからない・・・」
    親:「指導員に〇〇って発言したことはおかしいって自分で言える?」
    子ども:「・・・言えない・・・」
    親:「お父さんから指導員へ伝えようか?」
    子ども:「・・・(伝えなくて)大丈夫・・・」
    親:「・・・」

娘は、理不尽なことを言われて悔しくても自分からは指導員には怖くて言えない事、親から指導員へ言った後に子ども自身の放課後クラブでの居場所の事など考えてしまったのでしょう。

親としての無力感を感じそうですが、後々の今だから書けるのは、”きっと大丈夫”です。

親が「くよくよするな!」って突っぱねず、子どもの気持ちを受け止めたこと、子どもと一緒に考えてあげたことは、子どもへの強いサポートになり、その日以降もこの悔しさに負けることなく前向きに生活するための糧になると思います。

後日談

この話は、今回投稿する1年ぐらい前の話です。

この出来事以降も娘は放課後クラブ内で同級生と激しくぶつかりあったり、同級生からのけ者扱いをされていると考えるようになっていったりしましたが、親に弱音を吐くこともありつつも自分自身で乗り越えてくれました。

他の出来事もそのうち書いていこうと思います。