その昔、といっても15年ぐらい前の話です。趣味で競技スポーツをしていたのですが、出場していた区民や市民大会は、リーグ戦の上位1チームによるトーナメントでした。リーグ戦で当たる相手の他のチーム同士の試合を見ていると、「ここには勝てそうだな」とか「ここは手強そうだな」という先入観を持って、いざ試合に挑むと、何とか勝てるのは「ここには勝てそうだな」というより「うん、ここには勝てるな」と余裕を持っていたチームでした。
「ここには勝てそうだな」と思っていたチームは、よっぽど頑張らないと勝てないか、負けてしまうことが多かったです。
先日、本能Zというバライティ番組を見ていた時に関西と関東のお笑い養成所の卒業ライブのチャンピオンが出演していました。収録日は、まだ卒業をしていない状態で、テレビ初登場とのことでした。
アナウンサーが彼らを紹介すると、前で漫才を披露していました。
魔人無骨(まじんぶこつ)
関東の卒業ライブチャンピオンです。出だしこそ「新人だな~」と思いましたが、焼きそばネタにはいると、テンポ良く、小気味良く漫才がすすみ、言葉がどんどん重ねられていくため、観ているこちらとしては飽きがきませんでした。東京の上野から神田の間にあった、どんどん喋りながらどんどんお菓子を積んでいき、最終的に1000円から2000円でお客に買わせるお店を思い出しました。
「高比良くるま」と「松井けむり」
二人の名前を付け方にも「振り」と「落ち」のようにしっかりとしており、「松井けむり」さんはタバコをめちゃくちゃ吸うからだとうで、「高比良くるま」さんは、車の免許を持ってなく、いつか取らなきゃということで、名前に入れておけば忘れないということだそうです。
さらには二人とも慶応大学卒業の高学歴です。
「松井けむり」さんの親は、日本の経済のフィクサー的な仕事をしているそうですが、有名になったら親の職業をさらに詮索されるかもしれませんね。
「高比良くるま」さんの親は、基本自由らしく、性転換までは許可されているそうです。
ポップマン
最初にキャッチーな自己紹介の後、「あのー、いきなりなんですけどね」と、小話無しで話を始めるパターンから入りましたが、話の喋り方というか滑舌が良く、病院テーマパークネタは、ユニバーサルスタジオジャパンにのようなテーマパークによく行く若者向けのネタとして、上手く作られていると思いました。また、ボケている方が、テーマパークのキャストにいそうな雰囲気をだしていて、面白さが上がります。
「加藤聖也」と「西本尚貴」
二人は実用的な資格をもっているそうで、「加藤聖也」さんは、幼稚園教諭・保育士ベビーシッターの資格を持ち、「西本尚貴」さんは、小中高の教員免許を持っているそうです。二人で生後6ケ月から18歳まで面倒を見ることができるようです。
そんな「西本尚貴」さんが養成所に入った理由は、教員免許試験後の帰り道で信号待ちをしているときに、小学校2年生ぐらいの子が信号を無視して渡っているのを見た時に、「今後40年間、ああいった子を注意するのかー」とブルーになって、養成所を受けたそうです。
「加藤聖也」さんは、M-1グランプリを見るのが大好きで、出る側になったとことで出囃子の階段を下りる練習をしているようです。
フリートークを含めて
今どきの養成所の人気ぶりや、養成所あるあるの「入学前からラインでやりとり」「ビンボーがいない、いても隠す」「親が芸人になることを反対しない」「同期の仲が良すぎて365日学園祭状態」「トガった奴がいない」「多彩な授業(英会話、ユーチューバー)」「ユーチューバーを尊敬している」を話もしっかりと笑いを入れながら話をしていました。
「若いのにテレビでこんなにしっかりまとめて話を出来るなんてすごいなー」って思いました。
最初の話に戻りますが、「すごいなー」って感じている段階で、自分は、彼らには勝てないということです。まぁ、仕事の職種が違いますし、他の人生経験の数が違うので、戦うフィールドをどこに持っていくかにもよると思います。
久しぶりに、面白いと思える芸人さんを見ました。